鳥海玲奈(Toriumi Rena)
1997年生まれ。小学校4年生のとき、姉と兄の影響でサッカーにのめり込み、全国大会の優勝や関東大会7連覇を達成。2017年、デフフットサル日本代表監督・山本典城氏の誘いを受け、フットサルの世界に足を踏み入れる。初めての合宿参加では、サッカーとの違いに戸惑い、自信を喪失。しかし、中国遠征でロシア代表と交流試合を行った際、相手の強さに萎縮し、思うようなプレーができなかった悔しさをきっかけに「もっとフットサルを知りたい、強くなりたい」という思いが芽生え、持ち前のセンスをいかんなく発揮。2019年2月にタイで行われたW杯予選で4試合すべてに先発で出場し、通算10ゴールを決め、チームの得点源として活躍。
現在は、2019年11月に開催されるスイスW杯に向け、「どんな相手でも堂々と闘えるようになりたい」という自身のスキルアップを目標に、日々の練習に邁進している。
INTERVIEW
サッカーからフットサルに転向して、どうでしたか。
フットサルに転向したとき「ルールは同じだ」と思ってサッカースタイルで貫こうとしたら、戦術も動き方もまったく違い、戸惑いました。楽しく感じられるようになったのは、代表の仲間に「今が出来なくても後からできるようになる」と、支えになる言葉とともにフットサルの楽しさを教えてくれたおかげです。
毎月ある合宿のTRM(トレーニングマッチ)や練習を同じメンバーでやっていくなかで、「連携を上手くするにはどうするか?」といった要望をお互いに確認し合いました。それが必ずしも上手くいくとは限らないので、試行錯誤していくところが、やり甲斐のあるフットサルだと思います。
現在の目標は?
自分のためでもあるけど、一番は「チームのために貢献する」ことです。点を決めるのはもちろんのこと、4年前の結果より上を目指し、メダルを獲得し、優勝してみんなと笑い合うことを目標にしています。また、強い相手でも怯まずに戦いに行くことです。
デフサッカーでの活動を通じて、広めたいことは。
まず、“デフ”とは「耳が聞こえない」ということです。そしてデフサッカーの知名度はオリンピックやパラリンピックよりも低く、合宿、遠征、大会などの費用は、ほぼ自己負担で賄っています。「なでしこジャパン」や「サムライブルー」のように国から支援してくれていることはとても恵まれていますが、私たちデフ代表の選手達は、自費で揃えなければならず、やむを得ずに代表辞退する人もいます。夢を大きく持つためには、世間のみなさんにも「デフとは何か?」という興味を持ち、そして知ってもらいたいです。
サポーターの方々に向けて一言。
たくさんの方々に応援をいただいていることを胸に、日本の代表として誇りを持って戦います。また、耳が聞こえないデフキッズにも未来の夢はでっかく持って欲しいです。応援をよろしくお願いいたします!
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